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12月議会一般質問「窓口業務の受付時間短縮について」

【質問】

 本市の窓口開庁時間は午前8時30分から午後5時となっております。一方、市職員の勤務時間も窓口開庁時間と同じ時間です。つまり、窓口開始のための準備は出勤時間前に行わなければならず、当日中に受け付けた申請書類等を処理しようと思えば、窓口を閉めた後に作業をしなくてはなりません。そこには当然、時間外手当が発生します。

そうした中、自治体の窓口短縮は、職員の働き方改革と行政サービスの効率化を目的として全国的に広がりつつあると認識しています。本市が取り組んでいるワンストップ化で利便性の向上を目指す「書かない窓口」、窓口に来る必要を削減する「オンライン申請システム」や「オンライン相談システム」、また、松戸市版メタバース「メタまーつ」を活用した行政サービスも、デジタル化の推進により来庁の必要を減らす行政サービスの向上に加え、こうした行政内部の効率化にも期待されるところです。

 全国の事例をみましても、福岡県古賀市が今年1月から窓口受付時間を午前9時から午後4時、愛知県東浦町が2月から同様に午前8時45分から午後4時、宮城県名取市が10月から同様に午前9時から午後4時30分に開庁時間を変更しております。また、我孫子市では来年1月5日から、試行的に午前9時から午後4時30分までに変更します。

窓口時間の短縮は窓口対応後の事務処理時間を勤務時間内に確保することで時間外勤務の削減によるコスト削減や、職員が働きやすい環境を整備することに繋がるとともに、朝礼や夕礼の時間を確保し、業務に関する情報共有や連携を深めることで、政策立案機能の強化や市民サービスの向上にも期待できます。

 そこで質問です。

 本市の窓口業務の受付時間を短縮して、業務の効率化を図る考えはないか伺います。

 

【答弁】

 近年、窓口・電話の受付時間を短縮する自治体が増えていることは認識しており、本市も具体的な検討を行っているところでございます。

 現在、本市職員の勤務時間と市役所の窓口・電話受付時間は、午前8時30分から午後5時までと一致しており、始業前の準備や終業後の締め作業などによる時間外勤務を前提とした勤務体制となっております。

 このため、受付時間を短縮することにより、職員がよりコア業務に専念できる環境が創出され、業務効率化の検討時間の確保や、市民へのきめ細やかな相談対応など、市民サービスの向上が期待できるとともに、職員の働き方改革を推進することができるものと考えております。

 また、検討にあたっては、現状のオンライン化や証明書のコンビニ利用状況も重要と考えております。

 オンライン化については、現在、オンライン可能な手続きのうち、既に利用の多い手続き、72%がオンライン化済であり、オンライン相談やAIチャットボットの利用実績も増加しております。また、本年10月31日には庁内手続き案内ナビゲーションの運用も開始しております。

 証明書のコンビニ交付利用率についても、令和6年度実績28.2%、4年間で約2.6倍と堅調に推移しており、DX化による業務の効率化や手続きなどのオンライン化、コンビニ交付の環境整備は着実に進んできております。

 このような取り組みを含め、デジタル社会に対応した行政サービスを一層進め、さらなる市民サービスの向上、併せて業務効率化や職員の働き方改革に取り組んでまいります。

 

【要望】

 窓口受付時間の短縮に対し、すでに具体的な検討を行っているとのこと了解いたしました。

 デジタル化に向けての本市のさまざまな取り組みが、窓口業務のみならず、行政サービス全般における効率化につながり、さらに、より高い水準の行政サービスとして結実されることを期待いたします。

 また、こうした取り組みにより市職員の勤務時間短縮による費用削減が図れるとともに、今年9月議会において一般質問をさせていただきました「市職員の兼業・副業について」にも結び付くことと考えております。一日の仕事が終わった後の市職員の時間の過ごし方の選択肢が広がることは、離職率防止や仕事に対するモチベーション向上への効果が期待できます。

 是非、実現されますようお願いをいたします。